ガラスの特性

ガラスの特性

ガラスは原子の並びが不規則な非晶質である。結晶と同程度の大きな剛性を持ち、粘性は極端に高い。全体が均一透過性が高く、特定方向にだけ割れやすいということもない 。また高温で溶融 するため、成形も容易である。

ガラスの成分

成分 組成(%)
シリカ 70~73
アルカリ 13~15
ライム 7~12
マグナシア 1.0~4.5
アルミナ 0.6~2.4
酸化鉄 0.08~0.14

物理的性質

密 度:
水の2倍半程度、2.4-2.6g/cm3であるが、鉛を用いたフリントガラスでは同6.3に達する。
引張強度:
0.3-0.9×108T/Pa。鋼鉄の1/10だが、ナイロンや革ベルト、木材と同程度である。
電気抵抗:
きわめて高く、絶縁に用いられることもある。内部抵抗率は109から1016 Ωm、湿度50-60%時における表面抵抗率は1010から1012 Ω/□。これはゴムやセラミックスと同程度である。ただし、流動点に近い温度では電気抵抗がきわめて低くなる。
化 学 性:
酸(フッ化水素など、一部のフッ素化合物を除く)には強いがアルカリに弱い。

ガラスの透過性

ガラスは非晶質のため、可視光線の透過性が高く、透明と認識される。しかし、鉄イオンが少量含まれているため、僅かに緑色がかる。この度合いは、ガラスの厚みによって異なる。
採光性は、可視光透過率によって表すことができる。
屈折を利用して透過度を落とすことができる。(例:フロストガラス)

ガラスの断熱と遮熱

熱伝導率
伝熱には、「放射」「対流」「伝導」の3種類があり、「熱伝達率」(kcal/㎡h℃)と表される。板ガラスの熱伝導率は0.65kcal/㎡h℃(0℃)である。

熱貫流率
壁の両側の空気温度が異なるとき、高温側から低温側に伝わる熱移動を「熱貫流」と言い、「熱貫流率」(kcal/㎡h℃)、または熱貫流抵抗(熱貫流率の逆数)と表される。熱貫流率は小さいほど、熱貫流抵抗は大きいほど断熱性が高い。

断熱性
本来板ガラスは熱を伝えにくい材料であるが、複層材である壁と比較するとその薄さから、断熱性は低くなる。また、サッシに用いられるアルミは熱を伝えやすいため、断熱性では弱点として作用する。

断熱性能を高めるために、複層ガラス、Low-E複層ガラス、真空ガラス、二重サッシ、ガラスブロックなどの品種がある。もしくは、カーテン、ブラインドなどを併用するという方法が考えられる。

遮熱性
ガラス窓に入射した日射熱が室内に流入する割合を日射熱取得率と表す。日射熱取得率が小さいものほど遮熱性能は高い。

遮熱性を高めるためには、反射率を高める熱線反射ガラス、吸収率を上げる熱線吸収ガラスを用いるという方法がある。また、Low-Eガラスを併用すると、室外に再放出する熱量が減り効果が高まる。カーテン、ブラインドなどの併用も勿論効果がある。

遮音性
一般に遮音性能は面積あたりの質量と周波数に比例し、厚みがあるほど遮音性能が良い。また低音域において遮音性能が低く、高音域で高い。

その他、高音域において特定の周波数で遮音性能が落ちる「コインシデンス」という現象が起きる。

遮音性能を高めるためには、「コインシデンス」を防ぎ、騒音の周波数に合わせて適した製品(合わせガラスなど)を選択することが重要となる。
温熱環境のために検討すべき事項(PALシミュレーション)

・日射取得率
・熱貫流率
・ブラインド有無
・庇有無
・サッシタイプ

結露

結露の原因
空気に含まれる水蒸気が、ガラスやサッシなど室内空気の露天以下の物体に触れたとき、水蒸気が水滴となり、結露が発生します。

結露を防ぐには
結露を軽減させるには、
・室内の相対湿度を下げる
・室内外の温度差を小さくする
・空気を対流させる
ことがポイントとなります。


結露はなぜいけない?
結露が発生すると、透過性が妨げられるほか、結露水が壁、床、カーテンなどに浸み込み汚損する可能性があります。コンクリートの躯体に水が浸み込み、鉄筋が錆びるという事態も考えられます。